前回、少年野球のお茶当番の実態について書きました。
横浜DeNAベイスターズの筒香選手の問題提起で、話題になった親の負担、お茶当番。
以前から、負担を減らすためにも、お茶当番を廃止したチームもありました。
ですが、当番を単純になくすだけでは、託児所状態になってしまい身動きが取れなくなったチームもあります。
ところが、グランドでの怒声、罵声は一切禁止、お茶当番を完全に廃止しているチームがあることを知りました。
この記事では、少年野球のお茶当番なしや廃止の試みについて書きたいと思います。
少年野球のお茶当番なしや廃止の新しい試み
前回の記事で、少年野球なお茶当番の仕事内容と必要性について、書かせてもらいました。
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少年野球のお茶当番の仕事内容と意味を考える‼当番は本当に必要⁈
その中で、お茶当番とはお茶を出す仕事以外に仕事がたくさんあり、
お茶当番を完全に廃止するのは難しいのではないか⁈
お茶当番は、完全に廃止するのではなく、軽減がよいのではないかと書きました。
以前からあったお茶当番なしの試み
筒香選手の提言より以前にも、お茶当番の廃止や配車当番なしを試みたチームはありました。
最初のうちは、お茶当番がない‼という理由で入部する子供達が増えました。
ところが、人数が増えてくると、たちまち、選手の移動や体調不良の子供の世話などで監督コーチがお手上げ状態に陥りました。
何故かというと、
- 熱心にグランドに顔を出す家庭
- 送迎以外は顔を出さない家庭
という2パターンの親の関わり方があり、
顔を出さない、顔を出せない家庭の事情は、
- 土日が仕事で忙しい
- 他の兄弟の習い事で忙しい
- 平日、フルタイムだから土日はゆっくり家で休みたい
- お茶当番なしや配車なしのチームだから手伝う気はない
と色んな事情がありました。
もちろん、時間ができたら少年野球を見に来られる親御さんもいました。
が、圧倒的に、全く手伝う気のない親御さんが多かったため、様々な問題が起こってしまいました。
- 練習試合や大会時に集まった後、選手全員で移動が出来なくなった!
- ケガや体調不良の子供がたくさん出た時、監督コーチが練習を見られなくなった!
- 飲み物の補充(夏場)が十分できないため、体調不良の子供が増えた!
人数の少ない最初のうちは、なんとか運営ができました。
そのため、監督やコーチ所有の自動車は、7人乗りや8人乗りの大型ワゴン車です。
子供を全員、乗せられたとしても、道具の運搬にはもう1台必要です。
たいていが、監督コーチの奥さん(子供が選手として在籍していた)が子供達を乗せて、監督やコーチである父親が野球道具を運ぶという、そんな状態でした。
練習時間が1日、土日も両日あると、どうしても親の手伝いが必須になっていくように思います。
出来る親が、出来ることをやりましょう!とチームで話し合いを重ねたそうですが、
お茶当番がないから入ったのに、話が違う!
と退部される方もいらっしゃったようです。
その結果、今では休部状態です( ;∀;)
お茶当番を軽減したチーム
一方、お茶当番を廃止することは難しいが、軽減という形で対策をとった息子のチームで行った軽減対策は以下のようなもの。
- お茶出しはセルフサービス
- コップは、大人は紙コップやマイカップを持参
- 道具の準備やグランド整備は子供達だけで行う
- 球拾いもケガなどで練習をはずれている上級生が率先してやる
なんとかうまくいっています。
その他、保護者から、以下のような意見も上がりました。
- 当番がいるから、安心して預けられる
もし、お茶当番が廃止になって、当番のママさん(パパさんでも)がいなくなると、心配で毎回、グランドで見守らなければなくなる‼
そうなると、かえって親の負担が増えてしまう、という意見
うーーん、なるほど!と思いました。
私も、真夏の炎天下、用事で見に行けない時は心配でした。
ですが、お茶当番の母親が様子を見てくれたり、様子がおかしい時は、練習の途中でも連絡をくれたりして、安心して送り出すことが出来ました。
当番を廃止ではなく軽減をしたことで、なんとか乗り越えてこられたのかなという感じです。
ただし、人数が減ってしまったり、極端に出られるお父さん、お母さんが少ないと、うまくまわらない年もありました。
お茶当番に出ることで、野球をしていない他の兄弟も、正直な話、ほったらかし状態でした。
もっとうまい解決方法はないものかと、思っていました。
ところが、最近になり今までとは違った方法でお茶当番を廃止し、上手に運営している少年野球チームのニュースを目にしました。
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新しい試みでお茶当番の完全廃止に取り組むチーム
野球人口の減少を食い止めようと、あらたな方針をかかげた少年野球のチームです。
神奈川県のブエナビスタ少年野球クラブです。
- 長い練習時間やピッチャーの酷使
- 罵声・怒声を伴う指導
- お茶当番の廃止
2019年3月の発足以来、全国からも注目を浴びています。
ブエナビスタを立ち上げた代表の言葉が印象に残りました。
- 小学生の間しか親子で一緒にでかけられない
- お茶当番などで親が駆り出されるため、他の兄弟が犠牲になる可能性がある
- 子供の頃は遊びも、勉強も、家族と一緒に過ごすことも大事
- 練習時間が短いからこそ、みずから家庭でも自主練習をしたり、野球のない日に自主練習に取り組む形になればよい
そう!そうなの!それを言いたかった!と思う事ばかりです。
練習時間を短縮することで、親の負担が激減です。
そうなると、行かなければ‼と思う半強制的な心境から、
半日なら見てみようかな、半日なら下の子を連れて見学に行ってもイイね!
と親子で少年野球を楽しむことを出来るのではないかなヽ(^。^)ノ
親が気軽に見学に行けるようになることで、救護や見守りなどがスムーズに自然と行われている様子が伝わってきました。
練習時間が短くなること(通常の土日の1/4)で、物足りなさを感じるかどうか、高校球児の息子に聴いてみました。
すると、
土日の半日だと、絶対に物足りないよ‼と。
だから、野球仲間と集まって自主練習をする!と。
まさに、ブエナビスタの代表さんが言ってた通りの答えでした。
少年野球のお茶当番なしや廃止の新しい試みのまとめ
- 以前からお茶当番なしや廃止をうたったチームはありましたが、運営がうまくいかずに託児所状態になっているチームがあった。
- 息子のチームでは、運営を改善するために廃止ではなく、軽減を行う事で、なんとか運営をしてきましたが、他の兄弟の放置問題など、課題は残っていました。
新しい試みを行うチームは、
- 野球の練習時間を従来の1/4にすることで、保護者の見学、かかわりが増えている。
- その結果、救護や見守りなどが自然な形で行われている様子がうかがえました。
新しい試みである練習時間の短縮やお茶当番の廃止で、野球人口が増えると嬉しいですね!
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